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第701回から第710回

移籍情報続々と(小池龍太、名古新太郎)

 鹿島は18日、横浜F・マリノスより小池龍太が鹿島に完全移籍加入すると発表した。さらに、名古新太郎がアビスパ福岡へ完全移籍すると発表した。

・小池龍太、横浜F・マリノスより完全移籍加入

 ようこそ!鹿島へ!鹿島は2024年、センターバックも不足していたが、サイドバックに関しても不足していたので、うれしい加入となった。
 小池は2014年、当時JFLのレノファ山口FCへ加入し、翌年J3で優勝。2016年J2でも活躍。その活躍が認められ、J1柏レイソルへ完全移籍。1シーズンずつステップアップ。2019年夏にスポルティング・ロケレン(ベルギー)へ完全移籍も、クラブの事情で退団し、翌年横浜F・マリノスへ加入。
 マリノスでは2022年にリーグ優勝に貢献し、ベストイレブンにも選出。負傷の影響で2023年はリーグ戦出場がなく、2024年に関しても7試合の出場にとどまったが、リーグ終盤に復帰している。
 鹿島の現在のサイドバックの状況として、濃野と安西がレギュラーに君臨し、須貝と溝口がいる。中後さんが監督に就任後、三竿が右サイドバックを務めていた。しかし、三竿の本職はボランチで、センターバックも可能。サイドバックに取り組んだのは、おそらく初だろうと思う。
 小池の本職は右サイドバックだが、左も可能で、ボランチも経験している。2025年シーズンから松本遥翔くん、佐藤海宏くんがトップ昇格する。これでサイドバックが本職の選手は7人になるが、濃野が近いうちに海外移籍、須貝にも移籍の噂、溝口は今季負傷の影響などもあり、出場がなかった。そういうところを考えると、本職のサイドバックの選手を4、5人にするかなと思われる。

・名古新太郎、アビスパ福岡へ完全移籍

 まじかぁ、というのが本音。あぁ、寂しい。先日一部のスポーツ紙で移籍が報じられていたのを見たが、本当に移籍するんやね。
 名古は2019年に鹿島に加入だが、前年、特別指定選手として1試合出場している。当時はクラブ史上最速の仮契約を結んだことでも知られる。2019年は15試合に出場も、翌年は8試合の出場にとどまった。2021年に湘南に期限付き移籍し、2022年に復帰。
 2022年は5試合の出場にとどまったものの、2023年のアウェイ新潟戦から出場機会が増加。今年は主にトップ下として、キャリアハイとなる36試合5得点9アシストをマーク。
 1年目の2019年から「近く10番を背負ってほしい」と思っていた。怪我や、戦術上フィットしないのか、出場機会がなかった時期があったが、今年は序盤にレギュラーを掴み、名古チャントも作成された。来年も鹿島でプレーしてくれると思っていた。

【最後に】

 小池に関しては、非常によい選手が入ってきてくれて、サイドバック事情を解消してくれる存在になってくれると思っている。鹿島で存分暴れてください!
 そして名古、移籍は寂しいけど、自身が決めたこと。コメントにもあるとおり、鹿島で培ったものを、福岡でも生かしてほしい。鹿島戦では大ブーイングします(笑)。鹿島戦以外で活躍してください(笑)。これまでありがとうございました。

期限付き移籍選手の去就

 Jリーグは13日、2025シーズンの年間対戦カードを発表した。今後はルヴァン杯、2月と3月の詳細など、Jリーグから順次発表される。何で来年もアウェイ広島戦が水曜日なのか・・・。Eピースと現時点で決まっているわけではないが、せめて金Jにしてほしかった。
 鹿島は13日、ギリェルメ パレジが期限付き移籍満了で退団すると発表した。パレジに関しては、第3節の町田戦で初先発したものの、期待に応えることはできなかった。序盤は途中出場ながら、献身的にプレーしていたが、その後はベンチ入りもほとんどできず、8月には怪我をしてしまい、そのままシーズン終了。
 ブラジル国籍の選手がパレジのみで、8月に同じブラジル国籍のターレス加入によって、プレーが向上することを期待していたが、すぐに怪我をしてしまった。コメントにもあるように「常にベストを尽くしてきた」と、鹿島のためにプレーしてきたが、退団となってしまい残念だが、今後の活躍を期待します。
 選手のIN・OUTがついに発表されたが、期限付き移籍中の選手についても気になっている。現在、荒木遼太郎(FC東京)、松村優太(東京V)、林尚輝(東京V)、染野唯月(東京V)、中村亮太朗(清水)、下田栄祐(いわき)の6人が、期限付き移籍中である。希望はもちろん「全員戻ってきてほしい」だが、それは現実的ではないと思う。そこで、この6人が2025シーズンに復帰しそうか、復帰しなさそうか、考えてみることにする。

・荒木遼太郎(FC東京へ期限付き移籍中)

 復帰なしと見ている。オニさんがどのようなサッカーをやっていきたいか、それにもよるが、近年はプレー強度が求められる。
 岩政先生が2023年、アウェイ新潟戦から攻守にアグレッシブに動ける名古と仲間をサイドハーフに起用、垣田を起用し2トップにしたところ、これがきっかけで5連勝した。守備も無失点。ただ、国立開催の神戸戦でトップ下で起用も、期待に応えることはできなかった。
 オニさんは、川崎の監督時に4-2-3-1で戦っていたこともあり、センタープレイヤーでもある荒木ならトップ下が見込まれる。オニさんもプレー強度を重視しているのであれば、戦術に合うのかは微妙。

・染野唯月(東京Vへ期限付き移籍中)

 復帰なしと見ている。2024年シーズン終了時点で、FWの枚数は一応揃っている。鈴木、チャヴリッチ、師岡、田川、2025シーズンよりトップ昇格の徳田くん。
 オニさんは4-4-2でもいけるが、4-2-3-1の場合に1トップに入れる可能性はどうか。ただ、チャヴリッチの動向次第で、復帰の可能性はあるかも知れないが。

・松村優太(東京Vへ期限付き移籍中)

 復帰なしと見ている。藤井とプレースタイルが概ね被るんやね。爆発的なスピードからの攻撃は魅力的だが、プレー強度というところ。
 ただ、復帰して、藤井とポジションを争いたいということであれば大歓迎。現実として、東京Vに期限付き移籍延長か、他のチームへ期限付き移籍というのも考えられそう。

・林尚輝(東京Vへ期限付き移籍中)

 復帰なしと見ている。しかし、復帰してほしい選手である。今季のセンターバックは植田と関川が出突っ張り。センターバックが本職の選手は植田、関川、津久井の3人で、数が足りない。東京Vに期限付き移籍して、出場機会も得て、J1での手応えを掴んだはず。
 ただ、植田と関川が君臨しているセンターバックの状況で、センターバックが本職の日本人が来てくれるのか、というところ。今年はチャルシッチが契約できなかったのが痛かった。日本人が獲得できなければ、外国人センターバックの獲得も視野に入れるべきだと思う。

・中村亮太朗(清水へ期限付き移籍中)

 復帰なしと見ている。ボランチに関しては数が足りている。知念が来季もボランチやるのか、それ次第もあるが、中村が割って入ってこれるかどうか。
 ただ、移籍初年度の2022年、ホーム川崎戦で途中から投入、中盤をダイヤモンド型にしたことで、流れは鹿島に傾いた。実力としてはあるんやね。2023年途中、古巣の甲府へ期限付き移籍後、今年は清水でプレーし、36試合に出場した。J1で手応えを掴んでから復帰というのもあるが、このまま完全移籍なのか。

・下田栄祐(いわきFCへ期限付き移籍中)

 復帰すると見ている。今回、1年目から期限付き移籍した目的は、若手選手の育成が目的で、いわきFCとの連携による試み。いわきで力をつけて、成長して復帰させようというプランになっている。2年間の移籍期間というのは、そもそも決まっていた。
 1年目から22試合に出場し1得点。今年2年目は15試合で、出場機会は1年目より減少したが、2年間のプレーで、一定の手応えは得ているはず。ボランチの数は足りているものの、やはりいつかは鹿島のユニフォームを着た姿を見たいし、それが来季であってほしい。

【最後に】

 下田に関しては復帰するとみているが、先ほども述べたが、もちろん全員復帰だとうれしい。ただ、そうなると、誰かが放出になってしまうけど。続報を待つことにする。
 今日はパレジの退団という寂しいニュースが入ってきた。今後、何人かは移籍し、何人かは加入すると思う。期限付き移籍中の選手は、来季どうするかはすでに話し合っているものと思われる。今後も選手の動向には注目することにする。

鹿島新監督に鬼木達氏が就任

 鹿島は昨日11日、トップチームのスタッフ3名の退任を発表したが、今日12日、今シーズンまで川崎フロンターレの監督を務めていた鬼木達氏が、2025シーズンより鹿島アントラーズの監督に就任すると発表した。
 予てから就任確実視されていたオニさん、お帰りなさい!1999年まで鹿島の選手としてプレーして以来となる。1993年に鹿島の選手としてスタートも、鹿島時代はレギュラーではなかったものの、2000年から川崎フロンターレへ完全移籍後、主力として活躍。2006年に現役を引退。
 翌2007年から、川崎の下部組織のコーチを務め、2010年から2016年までトップチームのコーチを務めた。そして2017年から監督に就任。2017年以降の川崎の黄金期、これは言うまでもない。かつては「シルバーコレクター」と言われ続けたが、オニさんが監督に就任し、8シーズンでリーグ優勝4回、ルヴァン杯優勝1回、天皇杯優勝2回という輝かしい実績を残した。
 オニさんの戦術としては、パスを繋いで攻撃を組み立てたり、前任者の風間さんのサッカーに守備面を安定させていたイメージがあった。フォーメーションは4-2-3-1、2020年から4-1-2-3へチェンジし、数々のタイトルを手にしてきた。
 川崎でやってきた戦術をそのまま鹿島に取り入れるとは思わないが、オニさんが求めているものや、それに合う選手、水面下ではすでに調査を進めているはずだが、これに関しては、戦術素人の俺が言っても仕方がないので、続報を待つことにする。
 監督が決まった。2016年シーズンを最後に国内タイトルが遠ざかっているだけに、現時点では「切り札」ではないかと。もう一度強い鹿島を取り戻し、黄金期を築き上げていこうではないか。期待しています!

2024シーズンの鹿島を振り返る

 2024シーズンの国内サッカーは全日程を終了。前回、前々回はJ1、J2クラブの「簡単な一言」で評価したが、今回は2024シーズンの鹿島を詳しく振り返ってみることにする。
 今季もタイトルには手が届かず無冠。リーグ戦は5位、ルヴァン杯は1stラウンド3回戦で敗退、天皇杯は準々決勝敗退という結果に終わり、ACL出場権も逃した。
 国内タイトルはこれで8シーズンタイトルがなく、最後のタイトルは2018年のACL。いったいいつになったらタイトル取れるのか、そう思いたくなるが、結果は結果。では、今シーズンの鹿島を振り返ってみることにする。

・最高のスタートを切った

 大分、FC東京、C大阪、町田で指揮したことがあるポポヴィッチ氏を監督に招聘した今季、キャンプ中に柴崎の負傷離脱により、知念をボランチに抜擢。キャンプにおいても好パフォーマンスが評価され、リーグ戦初戦のアウェイ名古屋戦でも、ボランチで先発。
 前半に仲間隼斗のゴールで先制し、後半には新加入チャヴリッチが得点。さらに仲間がゴールを決めて、3対0の勝利。最高のスタートを切った。

・超固定メンバーへ

 GK早川、DF濃野、植田、関川、安西、MF佐野、知念は序盤から概ね固定。前線に関しては、仲間、樋口、土居、藤井、トップではチャヴリッチ、鈴木を中心に、先発の顔ぶれは試合ごとに異なっていた。
 その後、名古と師岡が頭角を現し、1トップは鈴木、トップ下に名古、サイドに仲間と師岡で固定。前年までレギュラーだった樋口も、出場機会が限られ、先発起用が多かったチャヴリッチも、スーパーサブ的な起用になっていった。

・近年負けていたチームに勝てた

 ここ2シーズン、シーズンダブルを食らったり、神戸、広島、川崎、横浜FMには勝てていなかった。しかし、勝てていなかったチームに勝てるように。神戸とはカシマスタジアムで勝てていなかったが、今年12年ぶりに勝った。マリノスはこれまでそれほど苦手にしてこなかったが、ここ2シーズンはシーズンダブル。しかし、国立開催のマリノス戦では3対2で勝利。広島もここ2シーズンで1分3敗だったが、アウェイ広島戦で勝利。
 そして、ここ2シーズンどころか、リーグ戦では2015年2ndステージを最後に勝利がなかった川崎に勝利。このように、これまでしばらく勝てていなかったチームに勝てるようになり、後半戦も期待が高まった。

・佐野海舟の移籍、ポポサッカー崩壊へ

 今年7月、佐野海舟がドイツ一部マインツへの完全移籍。強度の高かった中盤のボランチが抜け、柴崎岳が主にボランチを務めるようになる。
 8月、リーグ戦中断後のホーム鳥栖戦では快勝したものの、その後勝てなくなってしまう。しかし、ポポヴィッチ監督は超固定メンバーから変更はほぼせず。9月25日の天皇杯準々決勝の神戸戦では、前回の試合から先発全員を入れ替えた神戸に対して、ほぼ固定のメンバーの鹿島で挑むも、0対3で完敗を喫する。中2日で挑んだリーグ戦の湘南戦では、濃野の2ゴールで先制したものの、2対3で逆転負け。
 アウェイ新潟戦で3バックで挑んだ試合では、樋口の2ゴールなどで4対0で勝利したが、翌日、ポポヴィッチ監督の解任、強化部の責任者(フットボールダイレクター)の吉岡氏も退任。

・超固定メンバーとサブとの壁は解体へ

 ポポヴィッチ氏の後任として、中後雅喜コーチが新監督就任。トップチームコーチに本山雅志氏、羽田憲司氏を招聘し新たにスタートを切った。
 これまでベンチ入りすらままならなかったメンバーが徐々にメンバー入りするように。舩橋は福岡戦で今季初出場、先発はなかったが、途中出場が増え始める。須藤に関してもメンバー入りするようになった。しかし、出場することはなかった。
 津久井に関しても、第3節の町田戦を最後に出場がなかったが、中後監督になり、右ウイングバックでの起用や、左サイドバックでの起用など、本職のセンターバックではないものの、出場機会を徐々に伸ばしていった。

・あらゆる取り組み、3勝3分

 ポポヴィッチ氏の超固定メンバーに対して、中後監督はあらゆる取り組みをし、その中で勝利を目指し、来季につながる戦いをしていたと思う。
 福岡戦では、鈴木を左サイドハーフ、1トップに師岡を起用。その後、システムを主に4-4-2にし、鈴木と師岡の2トップに。ポポヴィッチ氏の時は主にサイドでの起用が多かった師岡だが、中後監督の下ではトップを務め、シーズン終盤に2試合連続ゴールがあり、ストライカーとして覚醒し始めた。
 濃野が負傷離脱し、福岡戦では右サイドバックに須貝を起用も、途中から三竿が右サイドバックに。その後、三竿が右サイドバックを務めるようになり、相手の左サイドからの攻撃を封じる対策へ。激しい守備に定評のある三竿のサイドバック起用は、相手からすると厄介だったのではないかと。
 守備に関しては、中後監督が率いた6試合で2失点で、一定の手応えを掴む。攻撃に関しても、2トップにしてから機能するようになってきた。中後監督就任当初から「暫定監督」的な感じで、今季終了までの体制ということで、新監督を迎えることになるが、そういう立場でありながら、6試合(3勝3分)で負けがなかったというのは素晴らしい。

・チームMVPを挙げるなら、ボラン知念

 今季、シーズンを通じて好調ぶりを発揮したのが安西と知念。安西は今年のJリーグアウォーズでフェアプレー個人賞を受賞。受賞の際、面白いスピーチがあったが、全38試合出場し、フェアプレーだけではなく、左サイドから鋭いドリブルでチャンスメークするなど、チームに貢献。個人的には優秀選手賞に選ばれてもいいのではないかと思ったが。
 そして、やっぱりチームMVPは知念かと。キャンプ中の柴崎の負傷離脱によって、白羽の矢がたった知念が、シーズン通してボランチとして、ハイパフォーマンスぶりを発揮。相手のボールを次々と狩りまくって「ボラン知念」という愛称もついた。デュエル王だけではなく、前線へのパスの精度もいいんやね。
 あとは濃野も挙げたい。超攻撃的右サイドバックで、新人ながら9得点を挙げた濃野、9月の湘南戦で負傷し、そのままシーズンが終わってしまったが、優秀選手賞にベストイレブンに入ったことに、すごく喜んだ。

【最後に】

 12月11日現在、羽田憲司コーチ、鈴木隆二コーチ、佐藤洋平GKコーチの今シーズン限りの退任が発表。スタッフの退任があったのみで、明日以降、監督、選手のIN・OUTなど、次々と明らかになると思う。
 今季はセンターバックの層が薄く、何とか乗りきったものの、最も必要な補強ポイント。札幌の岡村、東京Vの谷口が一部で報じられている。それだけではなく、名古に対して福岡がオファー、浦和が安西を獲得調査などが一部で報じられている。
 という感じで、これから移籍市場が活発化してくる。鹿島としては、夏の移籍市場では遅れをとっていただけに、重要な選手の流出は避け、今冬こそは確実に補強したい。続報を待つことにする。今シーズン戦った選手の皆様、お疲れ様でした!

2024シーズンのJ2クラブを「簡単な一言」で評価する

 2024シーズンの国内サッカーは全日程を終了。J2に関しても、11月中旬にリーグ戦が終了。そしてJ1昇格プレーオフが行われた。J2優勝は清水エスパルス、2位に横浜FCが入り、自動昇格を決めた。J1昇格プレーオフでは、リーグ戦5位の岡山が制し、J1初昇格を決めた。
 J2は今年から20クラブ、そして3クラブがJ3へ自動降格するという厳しいリーグに。結果、栃木、鹿児島、群馬が来季J3で戦うことになった。
 前回はJ1クラブに関して「簡単な一言」で評価した。今回はJ2の各クラブに関しても「簡単な一言」で評価してみることにする。J1でもあまり詳しく語れないが、J2はなおさらわからないところがあるので、「違う!」と思われたものは、確かにそうかも、という前提で。

  • そりゃぁ、力あるからね・・・清水エスパルス
  • 何とか逃げ切った・・・横浜FC
  • 猛追も、まさか・・・V・ファーレン長崎
  • 猛追も、まさか・・・モンテディオ山形
  • 悲願!・・・ファジアーノ岡山
  • あと少し・・・ベガルタ仙台
  • 最後に落とし穴・・・ジェフユナイテッド千葉
  • よく巻き返した・・・徳島ヴォルティス
  • 力をつけ始めた・・・いわきFC
  • 力をつけ始めた・・・ブラウブリッツ秋田
  • 痛かった、終盤の6連敗・・・レノファ山口FC
  • もう少し・・・ロアッソ熊本
  • プレーオフまでもう少し・・・藤枝MYFC
  • こんなはずは・・・ヴァンフォーレ甲府
  • 苦しいシーズン・・・水戸ホーリーホック
  • 危なかった・・・大分トリニータ
  • 急失速も辛うじて・・・愛媛FC
  • 最後まで低迷・・・栃木SC
  • また1年で・・・鹿児島ユナイテッドFC
  • わずか3勝・・・ザスパ群馬

・「予想通り」も、ちょっと危なかった

 J2優勝は清水。まぁ、戦力が充実しているし、さすがに多くの人はJ1昇格を予想するやろうと。順位を大きく落とすことなく、順当にJ1昇格&優勝を決めた。
 もう一つのJ1自動昇格圏で2位に入ったのが横浜FC。長崎の猛追もあり、残り4試合勝利なしも、最終節に勝ち点1を積み上げて、辛うじて2位に入った。ちょっと危なかったね。
 J1昇格プレーオフを制したのが岡山。リーグ終盤、猛追の山形、そして仙台を下しての初のJ1。シーズン開始前の戦力、J1初昇格があるなら岡山かなと予想していたが、当たった。
 今季、俺のJ2順位予想では、優勝は清水、2位は横浜FCと予想していた。両方当てたのは初めてじゃないかな(笑)。

・猛追も、まさか・・・、長崎、山形

 猛追も、まさか・・・、長崎と山形は、この一言が当てはまるのではないかと。リーグ戦3位の長崎は、持ち前の攻撃力で、終盤5連勝でリーグ戦を終えたものの、勝ち点1差で3位。J1昇格プレーオフ準決勝、ホームでまさかの敗退。シーズン途中に運用が開始された新スタジアムで戦うも、持ち前の攻撃力が影を潜めた。
 そして山形も。鹿島から完全移籍の土居などの活躍により、リーグ戦終盤は破竹の9連勝で終え、4位でプレーオフ進出を決めた。しかし、その9連勝の勢いは準決勝では発揮できず、岡山に0対3で完敗。これが一発勝負の怖さというところか。

・今後が楽しみ、いわき、藤枝

 J3を入会1年目で優勝し、J2昇格を果たしたいわきFC、昨年がJ2初挑戦、昨年は18位に終わったが、今年は9位に躍進した。昨年は監督交代があったが、地域リーグ時代から田村氏体制が長かったこともあり、戦い方として整ってきたんじゃないかと。
 藤枝はいわきとは異なり、2014年のJ3発足からようやくJ2昇格。昨年のJ2初挑戦で12位で終え、今年は序盤の躓きもあり13位。しかし、須藤体制のもと、超攻撃的エンターテインメントサッカーを貫いている。失点が多くなっているが、戦い方に関しては続けていきたい。

【最後に】

 J2に関しても簡単に振り返った。上位に来るかなと思ったクラブが下位、下位に甘んじるかなと思ったらプレーオフ争いなど、J1同様、J2に関しても力の差はあまりない。
 来季J3へ降格する栃木、鹿児島、群馬に関しては、1年でJ2に復帰できるように頑張ってほしい。来季は大宮がJ2復帰、J2初昇格の今治、初開催のJ2昇格プレーオフを制し、11年ぶりのJ2復帰の富山、この3チームが来季J2に昇格する。
 来季J2を戦うクラブに関しても、これから移籍市場が活発化する。戦力整備がうまくいって、来季J1に昇格を決めるのはどこか、楽しみになってきた。まずは今年J2を戦った選手のみなさま、お疲れ様でした。

2024シーズンのJ1クラブを「簡単な一言」で評価する

 2024シーズンの国内サッカーは全日程を終了。J1は最終節まで優勝争いがもつれ込み、ヴィッセル神戸が湘南ベルマーレに3対0で勝利し、連覇を達成した。そして、残り1枠の降格チームも決着。ジュビロ磐田がサガン鳥栖に0対3で敗れ、1年でJ2降格となってしまった。J1リーグと天皇杯は神戸、ルヴァン杯は名古屋ということで、2024シーズンの国内サッカーは終了した。
 まずは、神戸の選手、監督、スタッフ、サポーター、神戸に関係する全ての方々、連覇おめでとうございます。やはり総合力のあるチームだと思いました。
 さて、国内サッカーの全日程が終わったということで、毎年恒例の「簡単な一言」シリーズをやってみる。20クラブ全部詳しく語れないので、「違う!」というのもあると思うが、このあたりはご了承を。

  • 黄金時代到来へ・・・ヴィッセル神戸
  • J1屈指の攻撃力も及ばず・・・サンフレッチェ広島
  • 話題多し・・・FC町田ゼルビア
  • 強いガンバ復活へ・・・ガンバ大阪
  • また監督交代・・・鹿島アントラーズ
  • 躍進・・・東京ヴェルディ
  • 強いのか弱いのか・・・FC東京
  • 最後まで波に乗れず・・・川崎フロンターレ
  • 浮き沈みが激しい・・・横浜F・マリノス
  • 序盤好調も・・・セレッソ大阪
  • ルヴァンカップ優勝おめでとう・・・名古屋グランパス
  • 長谷部さんのおかげ・・・アビスパ福岡
  • 再登板・・・浦和レッズ
  • 救世主・・・京都サンガF.C.
  • 若い力は伸びている・・・湘南ベルマーレ
  • 辛うじて、でも力ある・・・アルビレックス新潟
  • 残留争い、今年も・・・柏レイソル
  • 及ばず・・・ジュビロ磐田
  • ミシャ終焉・・・北海道コンサドーレ札幌
  • 草刈り場・・・サガン鳥栖

・3強争い、10年ぶり

 最終節前、3チームが優勝の可能性があった状況の年は、2014年以来10年ぶり。その時はG大阪、浦和、鹿島に可能性があった。前節で首位に立ったガンバが徳島と引き分けで、J1復帰1年目で優勝した。
 今年は神戸、広島、町田に優勝の可能性があり、神戸が連覇へのプレッシャーの中、湘南に勝ち、連覇を決めた。やはり、個の力は屈指のもので、近日開かれるJリーグアウォーズでは、神戸から多くの選手がベストイレブンに選ばれると思う。個人的にはMVPは武藤だと思っている。ホントに何でもできるFWで、個人技、スピード、足下の技術、高さ、全て優れている。鹿島も手を焼いた。
 惜しくも2位に終わった広島、新スタジアム1年目でのVはならずとも、J1最多得点の攻撃力は光った。元々大型補強をあまりしない印象で、ACL2との過密日程も、選手層というところはどうだったのか。
 J1初挑戦で3位の町田、俺自身は台風の目になるかなと思っていたが、史上初のJ1初昇格Vはならなかったものの、躍進の3位だったと思う。
 一方で、町田のサッカーは汚いなど、一部から批判も。ロングスロー、藤尾翔太のボールの水かけPK、ファウルの内容など。個人的にはロングスローは別にいいんじゃないかと。ボールの水かけはフェアプレー精神という観点から、どうも微妙。ファウルはどういった状況かによる。明らかに悪質性のあるスライディングなどは論外だが、あとは怪我につながるようなものとか。
 色々言われているけど、ずる賢さというのもサッカーには必要だと思うので、そのあたり、町田はずる賢さもあったのかなと。

・2強時代は終わり?

 2017年から2022年までの6シーズン、川崎が4回、横浜FMが2回優勝。かつての鹿島と磐田の2強時代に似た近年だった。
 マリノスは昨年は2位だったものの、今年は9位と低迷。キューウェル監督からスタートも、途中で解任。勝ち数より負け数のほうが多く、ちょっと不安定なところがあったか。浮上のきっかけがないまま終わった。
 そして川崎、昨年と同じく8位。8位で終えたものの、今季はシーズン通して、殆どが2桁順位で低迷。昨年に引き続き、負傷者が多かった。それでもマリノスと同様、持ち前の攻撃力はあり、山田新は今季19得点で覚醒。鬼木監督が今シーズン限りで退任が決まっていて、後任には長谷部茂利氏が報じられているが、チームとして力はあるので、来季は上位に入ってくる可能性はある。

・昇格組は明暗

 2024シーズン、J1に昇格したのは町田、磐田、東京V。町田に関しては、先ほども触れたとおり、3位に躍進。そして、16年ぶりのJ1復帰の東京Vが6位に躍進した。
 東京Vの選手、監督、東京Vに関係する方々、ごめんなさい。俺自身、シーズンの順位予想は20位を予想していました。しかし、若い選手たちの活躍、4バックから3バックへの変更も功を奏した。レンタル組が多く、彼らの去就も注目される。
 そして「暗」のほうで言えば磐田。1年でJ2降格が決まった。攻撃ではジャーメイン良が覚醒し、今後順位が上がっていくかなと思ったが、最後まで低迷した。

・降格は磐田、札幌、鳥栖

 磐田に関しては、先ほど簡単に述べていたので、ここではもう述べないことにする。最終節前にすでに降格が決まっていたのは札幌と鳥栖。
 2017年にJ1に復帰した札幌、2018年からミハイロ ペトロヴィッチが監督に就任して、同年J1リーグ最高の4位に躍進。翌2019年のルヴァン杯で初の決勝に進出し、決勝では川崎に惜しくもPK戦で敗れたものの、ルヴァン杯史上歴史に残る名勝負を繰り広げた。
 J1に昇格してはすぐ降格を繰り返していた札幌、これでJ1定着かと思われたが、今季は低迷。今夏の大補強も一定の効果はありながら、降格圏脱出には至らなかった。
 さらに深刻だったのが鳥栖。2012年のJ1初挑戦からついにJ2降格となってしまった。近年、主力選手が次々と引き抜かれ、それでもしぶとくJ1に残留していたが、今年も多くの選手が、シーズン途中に他クラブへ移籍した。さすがにこれだけ引き抜かれると厳しい。

【最後に】

 今季のJ1クラブの「簡単な一言」で振り返った。鹿島に関しては、近日中に振り返ることにする。まぁ、やっぱり神戸の地力が勝った結果となったのではないかと。
 今季は最終節まで優勝争いがもつれ込み、優勝の可能性があった3チームの選手、関係者、サポーターたちはハラハラドキドキだったんじゃないかな。町田が最も厳しい条件、町田が勝ち、神戸と広島が共に敗れるという条件、当然かなり厳しいが、Jリーグなので、普通にありえそうで怖かった。鹿島としては、町田の優勝を阻止する勝利を手にしたので、ホッとした。
 これから、選手の移籍や監督、コーチの人事など、来季へ向けての戦力整備が活発化する。鹿島に関しては、中後監督はコーチに戻って、新監督を迎える。川崎の鬼木達氏が有力視されているが、正式発表を待つことにする。
 来季に関しては、神戸の3連覇がなるかが注目されるが、神戸以外のチームは、それをストップさせることができるか。鹿島しか成し遂げていない3連覇、特に鹿島としては絶対に阻止したい。国内サッカーが終了ということで、選手のみなさま、お疲れ様でした。

2024年プロ野球、今季の12球団「簡単な一言」で評価する

 野球はプレミア12も終了し、契約更改、FA選手の動向、来季へ向けての戦力整備を進めている。阪神は、DeNAを戦力外となった楠本泰史を獲得した。FA宣言した原口と大山に関しては、近いうちに残留もしくは移籍を表明するものと思われる。
 日本シリーズが終了したので、2024年のプロ野球を振り返ることにする。セ・リーグ優勝は巨人、パ・リーグ優勝はソフトバンク、日本一はDeNAという2024年となった。では早速、「簡単な一言」で1球団ずつ振り返ろう。

  • リーグ優勝も悔しさ・・・読売ジャイアンツ
  • 終盤追い上げるも・・・阪神タイガース
  • 下克上達成・・・横浜DeNAベイスターズ
  • 大失速・・・広島東洋カープ
  • 故障者続出・・・東京ヤクルトスワローズ
  • 3年連続最下位も光は見えたか・・・中日ドラゴンズ
  • ぶっちぎりも悔しさ・・・福岡ソフトバンクホークス
  • 3年目の躍進・・・北海道日本ハムファイターズ
  • 物足りなさが残る・・・千葉ロッテマリーンズ
  • ビジョンは・・・東北楽天ゴールデンイーグルス
  • 大きすぎた26勝・・・オリックスバファローズ
  • オール下位打線・・・埼玉西武ライオンズ

・悔しさが残った巨人、アレンパならず阪神

 セ・リーグ優勝の巨人、しかし、クライマックスシリーズでDeNAに敗れ、日本シリーズ進出はならなかった。
 今季のセ・リーグで「強いなぁ」と言えるチームはない印象で、巨人に関してもそう。不動の4番の岡本和真は27本塁打、吉川尚輝と丸佳浩はスタメンで多くの試合に出場したが、他が不安定という印象。ただ、菅野の15勝というのは、いい意味で想定外。近年故障などの影響で不本意な成績だったが、復活の1年になった。
 阪神に関しては以前に振り返ったので、ここでは多くは述べないが、打線の不安定さが痛かった。9月の猛追も及ばず。

・下克上達成、DeNA

 レギュラーシーズンでは3位のDeNA、クライマックスシリーズでは阪神、巨人に勝利し、日本シリーズへ進出。ソフトバンクに2連敗を喫したが、そこから一気に4連勝し、26年ぶりの日本一を達成した。
 今季は今永とバウアーが抜け、厳しいシーズンになるのではないかと思われたが、クライマックスシリーズに入ってから、特にリリーフ陣の安定が光った。元々打線が活発なチームだが、ここ数年、故障によって不本意なシーズンに終わっていたオースティンの復活、これが大きい。来季は当然、リーグ優勝と日本一が目標となる。

・Bクラスも、躍進の可能性を秘める

 9月の頭まで首位だった広島、ここからまさかの大失速で、クライマックスシリーズも逃してしまった。投手は大瀬良、床田ら先発陣、栗林は守護神として復活したが、やはり打線かな。「大砲」と呼べる選手はおらず、外国人野手のレイノルズとシャイナーは戦力にならなかった。いやらしい選手は多くいるものの、長打力のある選手が1、2名いるだけで恐怖の打線になる可能性があるので、来季はそのあたりか。
 ヤクルトに関しては、故障者が多すぎた。特に不動の先頭バッター塩見の離脱は響いた。さすがに全盛期の活躍が難しくなっている山田哲人も、今季は14本塁打にとどまり、村上宗隆の33本塁打は本来立派な数字だが、一昨年の三冠王の印象が強く、物足りなく感じる。打率に関しても.244にとどまった。
 中日に関しては、髙橋宏斗を除いた先発陣、柳や小笠原が勝ち星を伸ばせなかった。一方で、打線に関しては、まだまだ「貧打」と言える状況かも知れないが、立浪監督が積極的に起用した若手が、出場機会を増やしている。昨年は細川成也が才能を開花させ、今季も23本塁打。打率は.292に上がった。岡林は出遅れたものの、最終的には123試合で打率.256まで持ち直した。田中幹也、村松開人、福永裕基らを積極的に起用した。
 3年連続の最下位に終わったものの、立浪監督への感謝を忘れない選手たち。特に細川は「監督のおかげ」と、自身がクビになりかけた状況の中で、現役ドラフトで中日に移籍して、才能を開花させた。来季は、井上一樹新監督の下、上位進出を狙う。

・強かった、ソフトバンク

 パ・リーグ優勝はソフトバンク、クライマックスシリーズも勝ち上がり、日本シリーズへ進出した。日本シリーズでは、これまでのポストシーズンの強さ通り2連勝スタートも、急失速し4連敗を喫し、日本一を逃した。
 FA移籍の山川穂高が復活した、これは大きい。40本塁打以上は届かなかったが、本塁打と打点の2冠。近年、主力選手の高齢化に加え、若い選手の台頭が課題だったが、その若い選手が力をつけ始めてきた。

・3年目の躍進、日本ハム

 2年連続最下位に終わっていた日本ハム、新庄監督3年目の今季、2位に躍進。投手では上沢直之がメジャーへ移籍したが、山﨑福也が加入し、10勝を挙げた。伊藤大海は14勝で最多勝。加藤貴之は自身初の2桁勝利の10勝を挙げた。
 打線においても、新外国人レイエスが25本塁打と活躍。ここ2年、積極的に起用してきた選手も台頭。そして、現役ドラフトで加入した水谷瞬の活躍も大きい。水谷はソフトバンクでは一軍出場がなかった選手、積極的に選手を起用する新庄監督なので、日本ハムへの移籍が吉と出た。
 個人的には清宮かな。3年連続2桁本塁打を記録も、故障による離脱が目立つ。怪我なくレギュラーで結果を残したら、どんな成績になるんやろうかと。それだけポテンシャルの高い選手。

・何か物足りないロッテ、楽天はビジョンが

 昨年はリーグ2位の千葉ロッテ、俺自身、今季は優勝を予想していたが、外れた。まぁ、打線がちょっと不安定だったかなぁという印象か。昨年活躍した安田や山口が今年、成績を落とした。一方で、DeNAから移籍のソトが活躍し、昨年一軍未出場の髙部が復活の兆し。
 投手においては、佐々木朗希が自身初の10勝を挙げた。守護神の益田直也は「大谷(翔平)くんのような選手になってくる」と明言。今オフ、ポスティングでのMLB移籍を目指している。
 楽天はクライマックスシリーズを逃し4位。先発投手陣が高齢化している中、早川が自身初の2桁の11勝を挙げ、藤井聖も11勝。そして、松井裕樹が大リーグへ移籍し、その穴を則本昂大が埋めた。一方で、田中将大が未勝利。今オフ、自由契約となり退団が決定。
 打線は浅村が14本塁打にとどまったが、村林が台頭。戦力が整いつつあったが、就任1年目の今江監督は退団が決定。Jリーグには降格があるので、1年未満で監督解任というのはあるが、プロ野球で1年で退任というのはあまりない。楽天は1年で退任というのが結構目立つ。このあたり、フロントはどういう考えをもっているのか。ビジョンは?

・4連覇ならずオリックス、深刻な打線の西武

 リーグ3連覇だったオリックス、4連覇を目指したが、今季は5位に沈んだ。まぁ、やっぱり山本由伸と山﨑福也が抜けたのは大きすぎた。昨年2人で合計26勝していたわけで。今年は宮城、エスピノーザ、曽谷がそれぞれ7勝がチーム最多。昨年の新人王の山下舜平大が3勝、プロに入って負けがなかった東晃平も3勝にとどまった。
 投手陣が全てではなく、中嶋監督の日替わり打線も、今年は打てなかった。特に、昨年の首位打者の頓宮裕真が不振。打率は.197で、7本塁打にとどまった。投打に沈黙し、中嶋監督は退任。来季は岸田護氏が監督として指揮する。
 そして最下位に沈んだ西武、さすがに打線が深刻。アギラー、コルデロの両外国人野手が期待外れに終わり、実績のある中堅選手は源田と外崎のみ。栗山と中村は41歳で、もう大ベテラン。スタメンに名を連ねる選手は、昨年まで実績のない選手ばかり。阪神に例えるなら、近本、森下、大山、佐藤輝がおらず、中野と木浪が主力で、他は一軍と二軍の当落線上の選手を並べているような感じか。さすがに厳しすぎる。
 投手陣に関しては、髙橋光成の0勝11敗が大誤算。だが、投手力には定評があり、打線が蘇れば上位進出は狙える。といいつつも、今年の打線からして、ホンマにFA参戦しないの?と。原口はピッタリ補強ポイントに当てはまると思うが。

【最後に】

 12球団を「簡単な一言」で評価し、あとは感じたことを述べてみた。俺自身、12球団すべてを見られる余裕はなく、何となくの印象で述べていることもあるので、ここはご了承を。
 今シーズン開幕前の俺自身の順位予想、セ・リーグは3位と4位が当たり、1位と2位が逆、5位と6位も逆。まぁ、ニアピン賞ということで(笑)。一方、パ・リーグは今年も全滅・・・。多く当てたいところだが、阪神優勝だけが当たればいい(笑)。
 プレミア12は残念な結果に終わり、野球は全て日程を終えた。現在は契約更改が本格的に行われている。契約更改に加え、FA選手の動向や、田中将大の次なる球団など、オフの間も注目が集まるが、選手のみなさん、今シーズンもお疲れ様でした。

阪神FA選手の行方

 プロ野球は日本シリーズが終わり、DeNAが26年ぶり3回目の日本一を決めた。ドラフト会議も先月終了し、今後はオフ、戦力整備、FA選手の動向が注目される。
 FA宣言期間が13日で締め切られ、巨人の大城、DeNAの佐野などはFA宣言せず残留を表明する一方、ソフトバンクの甲斐や広島の九里はFA行使を表明。そして、阪神は糸原健斗と坂本誠志郎はFA宣言せず残留を表明する一方、原口文仁と大山悠輔がFA行使を表明した。

・糸原健斗は行使せず

 これはうれしい。岡田前監督の時の2年は、主に左の代打の切り札として貴重な存在だった。本来はレギュラーだった選手で、複数のポジションもいける。それと、何よりしぶとく勝負強い打撃が武器。貴重な選手がいなくなる危機だった。
 公式のコメントから、チームの愛着もうかがえるし、何よりもう一度優勝の喜びを分かち合いたいという強い思いが伝わる。来季も代打の切り札なのか、これはわからないが、本人はレギュラー奪還を目指していると思う。

・坂本誠志郎も行使せず

 以前、俺自身は誰かひとりは行使するのではないかと思っていた。その予想は実は坂本だった。近年は、梅野隆太郎との併用で、出場機会を求めるのではないかと思っていた。しかし、残留を表明してくれた。
 来季も梅野との併用が有力と思われるが、ここは藤川監督がどうするか。それと、新戦力の台頭も待たれる。坂本は入団から9年が経ち、ベテランの域に入ってくる。来季、リーグ奪還のために、力を貸してほしい。

・原口文仁は行使

 そうかぁ、でも本人の権利やし。原口は苦労人。2009年ドラフト6位入団も、椎間板性の腰痛のため、2012年オフに育成契約に。原口が台頭したのが2016年、支配下に復帰して同年、107試合出場で打率.299、11本塁打の好成績を残した。
 そして何と言っても2019年、大腸がんを患っていることを公表。同年の出場は難しいかなと思っていたが、何と約5ヶ月で一軍復帰。6月4日のロッテ戦では、代打でタイムリーツーベース。さらに6月9日の日本ハム戦では、サヨナラタイムリーを放ち、多くのファンを感動させた。6月9日の日本ハム戦は俺自身、甲子園へ現地観戦だったんで、その時の盛り上がりは覚えている。
 近年は右の貴重な代打として重宝していた原口だが、出場機会を求めてFA宣言。阪神ではすでに内野手登録で、一塁を守る。捕手を再びやりたいのかはわからないが、打撃力は魅力的なので、打線の強化が必要な球団からは声がかかる可能性が高いのではないかと。いいオファーがかかれば、移籍する可能性は高いと思う。

・大山悠輔も行使

 巨人の菅野智之、広島の九里亜蓮は、海外FAを行使して、大リーグ移籍を目指す一方、国内では、大山悠輔が今オフの最大の目玉であることには違いないと思う。
 2016年のドラフトでは、佐々木千隼を指名せず、大山悠輔を指名したときにはどよめいたが、右の大砲としてレギュラー定着。若手の時には「チャンスで打てない」「どうでもいい場面で打つ」などと揶揄されていたこともあったが、これはもう昔のこと。
 昨年は本塁打は19にとどまったものの、四球の数がダントツの99、最高出塁率のタイトルも獲得。2020年の28本塁打が最多だが、広い甲子園でなければ30本塁打も可能な実力はあるはず。勝負強さを身につけた不動の4番を失いたくないのが思い。
 ただ、プロ野球選手である以上、FAは本人が努力して取得した権利。他球団の評価を聞いてみたいというのは頷ける。巨人が参戦するのではないかと、一部のスポーツ紙では報じているが、サードかファーストに弱点のある球団なら。現状は移籍か残留かは五分五分だと思う。

【最後に】

 阪神は糸原と坂本が残留、原口と大山が行使という結論になった。4選手とも、入念に考えての結論だと思うし、この結論に関しては尊重したい。
 糸原と坂本に関しては、来年もよろしくお願いします。そして原口と大山、これから他球団から声がかかって、交渉を進めていくと思うが、本音は残留してほしいが、この権利をまっとうしてほしい。原口と大山に関しては、続報を待つことにする。

11月より自転車危険運転罰則強化

 道路交通法が改正され、自転車の「ながらスマホ」や「酒気帯び運転」が罰則の対象となり、11月1日施行された。ながらスマホをした場合は6ヶ月以下の懲役もしくは10万円以下の罰金、ながらスマホで事故を起こす等をした場合は1年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科される。酒気帯び運転の場合は3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科される。
 正直、施行が遅すぎる。酒気帯び運転ももちろんのこと、俺自身は何年も前から、ながらスマホは罰則化が必要と思っていた。よくそんな運転できるし、危険極まりない。
 自転車の運転に関して、今回の罰則強化や、今後2年以内に導入される「青切符」、これらのニュースを大手メディアのYouTubeチャンネルやテレビで見ている。これらのニュースを見て、今感じていることを3つ述べてみる。

・「青切符」制度も、できれば急いでほしい

 自動車やバイクなどで違反運転をした際の「青切符」があるが、今年3月、自転車に関しても青切符を交付し、反則金を求める制度が導入することが決まり、2年以内に施行される。
 これもできれば早く施行されてほしい。現在よく見かける違反行為で、特に若者に圧倒的に多い運転中の「イヤホン使用」「ながらスマホ」、イヤホン使用で反則金5,000円、ながらスマホで12,000円の反則金が科せられる。
 青切符のほうが12,000円で安いが、これに関してはどうなんやろ・・・。まぁ、まずは青切符を切って、さらに繰り返しや悪質であれば罰則にするならいいが。
 他にも2人乗りや信号無視、一時停止不十分など、約110項目におよぶ違反行為が対象となる。いつ青切符制度が導入されるか、これは続報を待つことにする。

・「運転の基本」がわかれば難しくない

 大手メディアのYouTubeチャンネルなどで、普段自転車を運転している人へのインタビューの中で、「自分自身もあまり(運転ルールを)わかってない」とか「何が違反で、何が違反じゃないのか」、「違反行為(約110項目)を把握しきれない」などの声が挙がっていた。
 運転ルールを知らんかったら運転するな、と言いたいところだが、青切符導入後、違反行為にあたる約110項目を全て理解している人は殆どいないと思う。違反行為ばかりに着目するのではなく、運転の基本(正しい運転)を理解すればいいと思う。違反行為ばかりに着目するから、正しい運転が理解できないのではないかと。

  • 原則車道で左側を通行する(右側通行は違反行為)
  • 一時停止などの標識、信号機に従う
  • 夜間はライトを点灯する

 基本はこれだけ。歩道を自転車が走行しているところを見るが、OKなのは歩道に「自転車通行可」を示す標識がある、13歳未満もしくは70歳以上の人、身体が不自由な人、道路工事などで、車道を走行するほうが危険な場合。いずれの場合も、車道寄りを徐行して運転する。
 一時停止せずに走行するのは違反行為。信号は原則車道のほうを従うが、歩行者用信号に「歩行者、自転車専用」といった補助標識があれば、歩行者用の信号に従う。
 違反行為にあたる約110項目は全て、このような運転をすれば危ないから。だから、危ない運転をしなければよいってこと。判断に迷ったら、自転車から降りて、自転車を押して歩道を歩くことで「歩行者」として扱われるので、そうしてもいいと思う。

・改善すべきところはあるが

 今回の罰則強化や、今後導入される青切符、これらを導入するもそうだが、「自転車がもっと快適に運転できるように整備してほしい」という声も聞いたことがある。
 確かにそう思う。俺自身も車を運転していて、自転車は正しく左側を走行するも、道路幅が狭くて追い越しにくい場面とか多々ある。あとは、この歩道が自転車もOKなのか、これがわかりにくい。自転車が通行できる標識はあっても、次に同じ標識があるのは数百メートル先の場合もある。これももう少しこまめに標識を設置してほしいというのもある。
 自転車が快適に運転できるための整備は進められているものの、場所によっては困難。将来的に道路幅を拡げられるような設計まで考えていなかったやろうし、それを想定しての町作りは難しい。これは長い目で見ていく必要があると思う。

【最後に】

 罰則の強化や、今後導入される青切符、処罰の対象になりたくなければ、当たり前だが、危険な運転はしないこと。「(交通ルールを)知らなかった」では済まされないということ。
 警察主催で、スタントマンを起用して、実際に危ないところを実演して、高校生にながら運転の危険を認識させる取り組みをYouTubeで見たが、これでは一部の生徒が笑ってるし、手応えとしては限定的ではないかと思う。深刻にさせてしまうが、ながらスマホが原因で命を落とした遺族の言葉の重さを伝えるほうがいいのではないかと思う。
 11月1日から施行されたが、早速、酒気帯び運転の罰則適用(赤切符)のニュースを見た。ながらスマホもビシバシ取り締まってほしい。自動車やバイクも含め、みんなが交通ルールを守って、気持ちよく運転できることを、これから願いたいと思う。

阪神の新監督に藤川球児氏

 阪神は10月14日、次期一軍の監督に藤川球児氏が就任すると発表した。そして今日15日、その藤川新監督は就任会見に臨み、意気込みを語った。
 まずは率直に「期待したい」。2020年の現役引退後、2021年から球団スペシャルアシスタントを務めながら解説者として活動。コーチ経験がないが、ズバズバ当たる解説、幅広い知識を持ち、何かやってくれるんじゃないかと期待している。
 今からどんな采配を振るか、すごく興味があるが、就任会見やネットの記事を見て感じたことがいくつかあり、それを述べてみることにする。

・「安定の野球」をアップデートか

 岡田前監督の野球を一言で言えば「守りの野球」、藤川新監督の野球を一言で言えばどのような野球か、それに関してはネット記事等を見ても見当たらなかった。見落としていたらごめんなさい。MBS NEWSのYouTubeチャンネルを見ると「今のチームの強みは?」との質問に、3点ほど取ったらきっちり終わらせてくれる「安定の野球」と語っていて、これが最もベースとなるとのこと。
 理想のリーダー像が岡田前監督であることから、その岡田氏の功績を引き継ぎつつ、新しい阪神を作ってくれるんじゃないかと。「面白いな!と言われるチームを作る」ということで、今はすごく期待している。

・現状維持に見える選手は危機感を持て

 「現状維持に周りから見えている選手は危機感をもって臨んでもらいたい」、今回の就任会見で語った内容で、最も重くのしかかる言葉やろう。
 今年は殆どの選手が、昨年より数字を落としている。特に中野と木浪の打率は大きく下がった。もちろん、彼らも現状を満足することなく、一年一年新しいテーマで取り組んで、レベルアップを図ろうとしていると思うが、今年に関しては結果につながらなかった。
 中野や木浪だけではなく、レギュラーを獲っている近本や佐藤輝、大山なども同じ。レギュラーを獲っているからといって、現状で満足するようなことを許さないというのが、藤川新監督の考えだと思われる。これって、プロ野球のみならず、サラリーマンでも言えることだけど、現状で満足している俺自身がいる・・・。

・FA取得選手の4人の動向

 今季、阪神でFA権を取得している選手は、大山悠輔、糸原健斗、坂本誠志郎、原口文仁。大山は不動の4番、糸原と原口は貴重な代打、坂本は梅野と並び大事な捕手として。球団としては当然、全力で慰留するつもりやろう。
 藤川新監督も「残ってほしい」としながらも、自身はFA権行使でMLBへ移籍した経歴があるため、「自分の権利を全うしてほしい」とコメントしている。
 精一杯のコメントやね。4人とも重要な選手なので、当然残ってほしいが、誰か1人はFA宣言するんやろうかと想像している。今後のFA権取得選手に関しては続報を待つ。

【最後に】

 2025年は「奪還」のシーズンになる。今後はコーチ陣の陣容を固めて、秋季キャンプに臨むことになるやろう。そして、ドラフト会議やFA権取得選手の動向もあり、オフも注目していくことにする。結局、俺自身は今季、プロ野球の現地観戦はなかったな。チケット発売日を忘れていて、その頃にはアイビーシートが取れなかったし。昨年のように日本シリーズのチケットが当たればよかったが。
 来年こそ、久しぶりに甲子園で現地観戦したいなと思っている。さぁ、藤川新監督の具体的な「色」が出てくるのは先のことだが、今から楽しみ。